その咳、ただの風邪ですか?
-咳に隠された真相を追え-
2026.06.15
各種疾患の情報があつまるウェブサイト。
気になる症状や疾患名から情報が探せます。
気管支拡張症は、適切な治療やケアを行うことで症状を和らげ、進行を防ぐことが可能となる場合があります。この動画では、気管支拡張症に関する基本的な説明のほか、悪化防止のポイントや、具体的な治療・ケアについて解説しています。
A1. 気管支拡張症は、肺の中の空気の通り道である気管支が広がり元に戻らなくなる病気です。
広がった気管支には痰がたまりやすくなり、菌やカビが増殖して炎症を繰り返すため、肺の状態が少しずつ悪化していくことがあります。
A2. 広がってしまった気管支を元通りにする治療法は現時点では基本的にありません。
そのため、症状を和らげ病気の進行を防ぐ治療が中心です。具体的には、痰を出しやすくする器具や薬、リハビリテーション、そして少量の抗菌薬を長期的に使う治療などがあります。
A3. 悪化防止のポイントは、痰をしっかり出し、ためないこと。
また、風邪やインフルエンザなどの感染症予防も重要です。日々のケアが、病気の悪化や進行を食い止める鍵となります。
A4. 咳や痰が長引く背景には、気管支拡張症などの呼吸器疾患が隠れている可能性があります。
適切なケアを開始し、重症化リスクを低下させるために気になる咳や痰が長引く場合は、早めに病院で検査を受けることが大切です。
監修:うぐいす在宅診療所 医師 稲葉 龍之介 先生
気管支拡張症は、何らかの原因で気管支が拡張したまま元に戻らなくなる病気です。拡張した気管支に、細菌やカビが増殖して炎症を引き起こし、感染が慢性化することにより病状が進行します。
原因となる病気には、肺結核、肺非結核性抗酸菌症、細菌やウイルスによる肺炎、原発性免疫不全症候群、そのほか先天性の病気などが挙げられますが、原因が特定できないこともあります。
マクロライド系抗菌薬による治療法などの普及によって一時は発生頻度が減少しましたが、CT検査の普及や肺非結核性抗酸菌症の増加の影響もあり、最近では発生頻度が増加し、再び世界的に重要な病気と位置付けられています。有病率は年齢が上がるとともに上昇し、とくに女性に多く見られます。
主な症状は、「咳」や「痰」で、進行に伴って「息苦しさ」や「だるさ」などを自覚することもあります。また、中には「血痰」や「喀血」が見られることもあります。
診断のための検査として、「胸部X線検査」や「胸部CT検査」が行われます。感染が疑われる場合は、原因菌を調べるために、「痰の培養検査」や「気管支鏡検査」を行います。
気管支拡張症の主な治療法は、以下の通りです。
・マクロライド系抗菌薬を少量・長期投与して炎症を抑え、症状軽減や進行抑制を行う。
・去痰薬や体位去痰法を含めた呼吸リハビリテーションを行い、痰を排出しやすくする。
・気管支炎や肺炎を合併した場合は、原因菌に応じた抗菌薬を投与する。
・血痰が見られる場合、止血剤を使用し、効果がない場合や喀血を引き起こした場合には、血管造影検査で原因となる血管を調べたうえで、血管を塞ぐ治療を行う。
気管支拡張症は細菌やウイルスに感染することで病状が悪化・進行します。特に、冬にはインフルエンザをはじめとする様々な感染症が流行するので、予防接種や手洗い・うがい、マスクなどで感染対策に努めることが重要です。
咳や痰が長引く、いつもとは違う気になる症状があれば、早めに病院を受診することが大切です。